筆者は満岡(2010) 1において、ロバート・オーエンRobert Owen(1771-1858)によって1816年に英国スコットランドのニューラナークに設立された性格形成新学院に、現代英国の小学校におけるクラスルームと運動場の起源が認められることを述べるとともに、クラスルームや一斉授業の起源がスコットランドの大学の講義室や講義方式に遡る可能性が高いことを論考した。続く満岡(2011)2において、その性格形成新学院の影響下にサミュエル・ウィルダースピンSamuel Wilderspin(1792-1866)の教育論におけるクラスルーム、運動場、ギャラリーが成立し、特にそのクラスルームとギャラリーが融合したものが、現代英国の小学校建築に連なるクラスルームの原型になったと考えられることを論述した。以上を踏まえ、本発表では、オーエンの性格形成新学院やウィルダースピンの教育論に先立ち、エジンバラ高等学校High School ofEdinburgh (現、王立エジンバラ高等学校Royal HighSchool of Edinburgh)においてクラスルームの出現が、またエジンバラ大学University of Edinburghにおいてギャラリーの出現が、各々確認されることを指摘する。
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