アンサンブル平均を利用した材料の吸音特性のin-situ測定法：　時間領域有限要素法による測定のモデル化

摘要

筆者らはアンサンブル平均の利用により，材の表面ィンピーダンスをin-situで測定する手法(以下，EA法)の提案を行ってきた.既報では，振幅と位相特性のランダムネスを確保した音源を測定点に対し等立体角的に206個配置し，乱入射時の測定を境界要素法によりモデル化し定常解析を行った.しかし，in-situでの測定時に必ずしも乱入射条件が満足されるとは限らず，上記モデルの音場性状とin-situでの音場性状との関係は不明確である.他方，筆者らは有限要素法による室内音場解析に関する研究を行っており，近年，従来困難であった実在音場での非定常解析も可能となりつつある.