在室者から発生する汚染質の評価手法に関する研究(その8)在室者の体臭制御が臭気評価に及ぼす影響と非容認率の統計的推定モデル

摘要

日本の建築分野では室内環境の快適性を維持するために、通称：建築物衛生法に基づいてCO_2濃度を1000ppm以下に保つよう定められているが、建築用途や在室者の状態が異なれば求められる知覚空気質に差異が生じることは容易に想像でき、それらを考慮した設定が成されるべきである。 既報では空気汚染質の発生源である在室者の特性に差異を設けた臭気評価実験を行い、条件間で評価値に差を確認した。本報では、実験の結果を用いて、連続尺度としてのデータを有する受容度尺度から非容認率の推定を行う方法について検討しており、少人数のパネルによる複数回評価の実験におけるデータの信頼性について検討した。