ミャンマーにおける農村・都市地域の水害脆弱性評価手法に関する研究: エーヤワディー管区およびモン州を事例として

摘要

水害脆弱性の欠点が大きい評価となった上位10V T の内、７V T はモン州の大きな河川沿いで2 つの大きな河川にも囲まれた地域となった。水害被害がいくつかの村で同時に起きることがわかる。また、これらの7V T はモン州の州都に近い。年少者の人口割合が高く、特に内力の経済的特徴の面で非常に弱い地域でもあった。エーヤワディ管区の上位10V T の内3V T では、「河川が分かれる地域」、「河川が蛇行する地域」、「河川に囲まれた地域」など、内力より外力からの影響による水害脆弱性の欠点が大きかった。水害脆弱な地域には、行政による災害時の物資・経済支援や災害管理体制の拠点も重要になる。更に周辺地域のV T 同士で協力し合うための「地域防災圏」といった防災に関連した地域コミュニティの構築が必要であり、防災圏の目安にもこれらの水害脆弱性の総合評価が参考にできると考える。