大分市中心市街地における 歩行者通行量変遷への回遊影響因子 に関する研究: 大規模施設の新設，閉鎖に着目して

摘要

大分市中心市街地における20 年間の歩行者通行量の変遷から，郊外への大規模施設の建設の制限が大きく影響し，2008 年を境に歩行者通行量の動きは異なることがわかった。また，GIS による歩行者通行量を推計した図から，最寄品を扱う大規模商業施設の新設より，買回品を扱う大規模商業施設の閉鎖が，歩行者通行量に影響を及ぼすことが改めて確認できた。一方で，大規模商業施設だけでなく，公共施設の新設も歩行者通行量に影響していることも確認できた。さらに，衣料品を中心とする若年層向けの商品を扱う大規模商業施設Fの閉鎖は，百貨店である大規模商業施設Tの利用者数に影響していないこともわかった。