中国大連の観光景観に対する心理的評価に関する研究その1 ～画像と実空間の比較

摘要

これまで著者らは、東アジア諸国、特に中国人の観光客誘致の視点から、広島県の観光景観に対する評価における日本人との異同を明らかにすることを目的とした研究を進めてきた。しかし、広島県に関する事前知識や訪問経験を有する日本人と、それらをほとhど持たない中国人には大きな差があると考えられる。このことは両国の純粋な価値観や考え方を見出す上で無視できない制約条件であった。そこで、従来の研究とは逆の視点で、つまり、日中の被験者による中国の観光景観に対する評価結果と従前の結果とを比較することで、より日本人と中国人との心理的評価の異同が明確になると考えた。