合板耐力壁の繰り返し載荷による性能劣化挙動の評価

摘要

木造住宅の安全性を確保するうえで、主要な耐力要素の一つである合板耐力壁のせh断耐力を精確に評価することは重要である。文献1) では、地震応答を想定した繰り返し載荷による性能劣化を予測する評価式が提案されているが、この評価式は必要とされる載荷サイクルの種類が多いため省力化が求められる。さらに、合板耐力壁の実験は、9mm 合板耐力壁に対してのみ行っている。合板耐力壁の破壊モードは合板の厚さによって異なる2)ため、異なる破壊モードでの検証が必要となる。そこで本研究では、文献1) とは異なる12mm 合板耐力壁に対し、性能劣化挙動を効率的に把握するための実験を行う。そして、文献1) と同様の手法により耐力劣化と等価減衰定数の評価式を取得する。