多様性を創発する健康な事務所竹中工務店東京本店イノベーションプロジェクト

摘要

計画から運用を通じて得られた経験を基に、東京本店社屋の改修を論じた。竣工後1年半が経過し、成功と課題の両面が見えてきた。共創、多様性、健康という3つの視点では、様々な効果が出ている。しかし、前述の固定席エリアの対応、BD効果の普及促進、オーナーシップの醸成は、今後の課題である。また、昨今の働き方改革に見られる多様な働き方を実現するためにはオフィス内の活動に留まることなく「交流」や「身体活動」を促し､「感性」に響く場所を、建物やまちのいたるところにつくっていくことで、一人ひとりが社会と接点をもち、心身の健康と安寧を感じながら、自らの可能性を広げてくことが重要である。本改修がゴールではなく、PDCAサイクルを回し続けることが最も重要と考え、更なる“多様性を創発する健康な事務所”を目指して、活動を継続していく。