鋼材ダンパーの履歴構成則の違いによる制振構造の応答性状への影響

摘要

本論文では鋼材ダンパーの履歴構成則の違いが制振構造の応答性状と累積損傷に与える影蟹の検証を行った。以下に結論をまとめる。(1)完全弾塑性モデルに比べて実挙動に近いモデルによる解析結果は大きく変位低減し，ダンパーの累積塑性歪等の値は大きくなつており，完全弹塑性モデルでは危険側の評価となる。(2)ダンパーの累積塑性変形はダンパー弹塑性部最大塑性率に強く影響されるとされているが，構成則の違いによる累積塑性歪への最大塑性率の影響は少ない。