都市の歩行者空間の概念規定とその条件: 都市のオープンスペースの空間特性　(その1)

摘要

都市のオープンスペースは、道路、公園、広場等の公共のパブリックスペースとして都市生活者にとって不可欠の空間を提供している。このオープンスペースの中で歩行者のための空間は、都市空間の中でアメニティーを享受するために有効な空間となっている。とかく車による利便性によって歩行者の空間が疎外される傾向にある一方、持続可能な環境の形成が叫ばれる現代にあって、歩行者の復権と歩行者空間の形成が望まれる。そこで、この研究は各地あるいは各国に見いだされる良質な歩行者空間の事例を探り、その空間の位置づけを示し、現代の計画の中に活用していくための手法を提案するものである。