シングル女性の居住実態と地域居住政策に関する研究: 福岡巿を中心に

摘要

シングル女性のライフスタイルをどう評価するか，比較的若い年代からの持ち家需要をどう評価するかは議論のあるところだが，単独世帯が增えている社会で，これに対応した住宅研究も居住政策もほとhど進展していないことは課題である。各年代を通して，単独世帯は增えつづけている。もはやシングル女性のライフスタイルを通過型·一時的ライフスタィルと捨象することはできないであろう。学業や仕事に興味が集中している層も多いが，働き方を見なおして生活も大切に，学業や仕事とともに心地よいゆたかな生活もとねがう人たちは增えている。単身居住のシングル女性にもそう考える人は多い。新しいライフスタイルの1つであると考えられる。単身居住では，住戸の中や建物の中だけでは完結しない住要求も大きいであろう。日中はだれもいない住宅を管理する課題や，よりゆたかな生活を楽しむためのニーズも大きいにちがいない。地域居住環境や社会サービスも含めてこうしたニーズを地域居住政策のなかに組み込hでいく課題は大きい。