両渦紋型ドウィ·ケオ彫刻の先端渦紋の分類について阮朝·太廟·隆徳殿の修復計画 (その8)

摘要

本稿は2006年に行った隆徳殿修復研究調査の一環として、フエ·阮朝建築遺構群の細部意匠に関する調査を参照しつつ、「両渦紋型」ドウィ·ケオ絵様彫刻の「先端渦紋」の分類を行うものである。2. 両渦紋型ドウィ·ケオ絵様彫刻を持つ遺構群王宮内：顕臨閣、世祖廟、土公祠、太和殿、右廡、左廡、隆徳殿、肇袓廟、壽寧殿、長生宮区右衛·左衛、北闕台、嘉隆帝陵明成殿の13遺構が両渦紋型に分類される。これらのうち、太和殿はドウイ·ケオ先端部を軒桁が刳り貫いているので先端部分が欠損、長生宮区左衛は損傷が激しく先端部の絵様の判別が困難であったため、対象外とした。この11遺構に、一部に両渦紋型を有する興祖廟と五鳳楼(初層)の例外的な2遺構を加えて、13遺構を本稿の分析対象とした。