マレーシア•シンガポールの華人系屋台街にみる空間の'にぎわい'比較調査: 都市と多数性に関する研究

摘要

本研究の目的は、未だ詳細な空間性の把握がなされていないマレーシァ、シンガボールの2大屋台街を対象に，1.伝統的屋台街の実態を把握すること、2.同じ地理的背景を持ちながら対照的である調査2地点を比較、差異と類似点を抽出すること，3.屋台街空間にみられる「にぎわい」のメカニズムを解明すること、にある。これらは人や店がなぜ集まってどう繁栄していくか、屋台がいかにして集積して「街」を形成するか、という都市形成の根源に関わる題材となる可能性を持っている。それとともに東南アジアにおいて最も庶民の生活に馴染hでいる屋台街の空間のにぎわいの実熊を把握することは，今日アジア諸国においても進行しつつある大資本型の都市形成と対をなす，アジア的都市空間を再考する重要な基礎になると考えられる。