東京都の公立小学校におけるオープン型教室の整備状況と空間構成: 小学校におけるオープン型教室の整備と評価に関する研究　その1

摘要

①東京都の26自治体にオープン型教室の小学校があり、全公立小学校数の約5％にあたる71校に達する。②保有面積•OS面積のばらつきをみると、文科省の補助基準面積を目安として計画している自治体と基準に捉われず計画する自治体があることが窺われる。③空間構成を13パターンに類型した。行き止まり動線型が半数以上を占め、間仕切り方法では可動間仕切りタイプがオープンタイプの2倍の割合を占める。④S56年から台東区でオープン型教室の小学校への改築が始まり、S60年ごろから他の自治体においても数校ずつ整備されてきた。継続して、同じ構成の小学校を整備する自治体と、学校ごとに方針をたて整備する自治体があり、空間構成には自治体の方針や計画過程の違いが影響していると考えられる。