空間用途別にみたケイ酸カルシウム板内装材の視覚的評価（その２）: デザイン要素評価における平均値比較と照明配光に着目した印象評価

摘要

本稿では、住宅および非住宅における装飾内装材の三次 元形状が視覚的評価に与える影響をデザイン要素および照 明配光に着目し把握した。 　住宅では「セル?大」「直線」「直交」「波?小」が居心 地の良さの向上に有効とわかった。一方で「曲線」「斜交」 「波?大」が強調の向上に有効とわかった。また「波の 大きさ」以外のデザイン要素では, 挟角配光は強調の 向上、拡散配光は居心地の良さの向上に有効とわかった。 しかし、属性間に評価の差異がみられたことより、属性 を考慮したデザイン要素が重要といえる。 　また、非住宅において、「セル?大」「直線」「直交」「波?大」 は居心地の良さの向上に有効とわかった。一方で「曲線」 「直交」「波?大」は強調の向上に有効とわかった。　 さらに、挟角配光は強調の向上、拡散配光は居心地の良さ の向上に有効とわかったが、属性間に評価の差異がみられ たことを踏まえ、消費者の属性に応じてデザイン要素およ び照明配光を検討することで、店舗や商品のイメージをよ り正確に消費者に伝えられる可能性が示唆された。