高揚程型立体駐車場の簡易モデル化手法の構築 その2 時刻歴応答解析に基づく応答評価

摘要

高揚程型立体駐車場を対象として，パレットの応答加速度 の評価に主眼を据えた，連成振動解析に使用するための簡易 モデルを構築した。その2 では，その1 で作成した簡易モデ ルを用いて固有値解析および時刻歴応答解析を通して両モデ ルの比較検討を行った。得られた知見は，以下の通りである。 1) 高揚程立駐単体の固有値解析から，詳細モデルと簡易モ デルの固有振動数の差異が7 % 程度であり，また，固有 モード図から見ても良好な対応関係となっていることか ら，簡易モデルは，詳細モデルの応答をよく再現できて いるといえる。 2) 建築物との連成振動解析を通して，パレットの最大応答 加速度から，下層部にて若干差異が大きくなるものの， X 方向で 10 % 程度，Y 方向で 15 % 程度の差異となり， 簡易モデルによって詳細モデルの応答の大局的な把握が 可能であることが示唆された。