乳幼児を伴う外出行動の実態と特徴:札幌市内の商業施設を対象として

摘要

本研究は、乳幼児を伴う外出について、育児者と乳幼児の関係に注目した滞在と移動の実態把握を通じ、人々の過ごし方における特徴や工夫を理解することを目的とする。近年の子育て支援への社会的な意識の向上から、子ども?子育て支援法注などの法律等の整備も進み、行政や民間における関連の取り組みも盛hになってきている。公共施設や商業施設に注目すると、特に授乳室はその設置数の増加や設備の充実が飛躍的に進hでいる。しかし、乳幼児を伴う外出環境の質は授乳室の整備のみで改善されるわけではない。日常の生活は様々な活動の連続であることはいうまでもなく、乳幼児を伴いながらの移動としてみた総合的な外出環境の在り方を検討することが重要である。