ガラスファサードに適用される合わせガラス中間膜フィルムとシーリング材の適合性実験その３ 剥離発生メカニズム

摘要

近年、ガラス方立構法やガラス点支持構法などのいわゆるガラススクリーン構法においては、高層階への適用やガラスの大型化により設計風荷重が増大する傾向にある。荷重条件をクリアするために合わせガラスが使用されることも多い。また、強化ガラスの自然破損や衝撃荷重による破損など、ガラス破損時の飛散防止の目的で合わせガラスが使用されることも多い。合わせガラスをガラススクリーン構法に適用した場合、フレームレスの部分において、中間膜とシーリング材が接触することがある。例えば、面ガラスの突合せ目地（図1）やガラス方立構法のT型目地（図2）などが挙げられる。中間膜とシーリング材が接触した場合、中間膜に気泡や剥離、変色を生じることがある。中間膜の変色は意匠性の問題であるが、中間膜の気泡や剥離は、ガラスの保持力や破損時の飛散防止性能に影響する可能性があるため注意を要する。