電気比抵抗による深層混合処理工法の強度推定に関する研究

摘要

筆者らは、これまで打設直後のソイルセメント体内に電極を挿入し、電気比抵抗の変化からコラムの均質性の評価に関する研究を行ってきた。しかし、コラムが均質であっても、固化材の選定及び固化材の添加量が不十分であった場合固化不良を起こすおそれがあるため、品質管理には強度を確認することが重要である。そこで、筆者らは強度管理方法として固化体の比抵抗計測を提案し、室内実験において、比抵抗の変動値とコアの一軸圧縮強度に密接な関連性があることを確認した。また、比抵抗の変化と材齢3日の強度から材齢28日の強度が予測できることを示した。そこで本報告では、現場における電気比抵抗から改良体の硬化の有無を管理する方法の提案と現場改良体の強度管理を実施し、改良体の硬化の有無を捉え、強度推定式より強度を推定した例を報告する。