高硬度ゴムダンパーを用いた住宅用制振壁の開発その7 繰り返し載荷実験を用いた制振壁のばねモデルの推定

摘要

本報では、高硬度ゴムの材料試験結果及び前報その4、その5に示した2×4用制振壁、リフォーム用制振壁の繰り返し載荷実験結果を用いて、制振壁の骨格曲線を推定する方法を検討する。前報その4、その5に示した制振壁は、左右の柱と構造用合板の間に設置された高硬度ゴムが鉛直方向に変位することにより耐力を発現する。制振壁のばねモデルは、図1に示すように、高硬度ゴムを表すばねと高硬度ゴムの取付く剛性を表す直列ばね、これに周辺部材の剛性を表す並列ばね及び柱脚の剛性を表すロッキングばねを付加する。これら4種のばねの骨格曲線を定めれば、2章に示す式を用いて制振壁の骨格曲線を推定することができる。なお、高硬度ゴム、直列ばね、並列ばね及びロッキングばねの各ばねの骨格曲線の設定方法を、3章に示す。