複雑地形に建つ風力発電設備の耐風設計のための実測調査～その３?風車タワー実測値の時刻歴波形～

摘要

（その１）では風車タワーに作用する風荷重の特性を 風車タワー壁面に取り付けたひずみゲージから調べた。 この結果から、風車タワーに作用する平均風荷重は定格 風速までは増加し定格風速を超えると減少するが、瞬間 最大風荷重は定格風速までは風速とともに増加し定格風 速を超えてからもほぼ一定の値となることを示した。こ のことから風車運転時の風荷重は定格風速前後でその傾 向が異なることがわかった。（その２）では、タワー頂部 に設置した加速度計から風応答特性を調べ、風車タワー の固有周期成分とブレードの回転数成分が、風車タワー の応答特性に寄与することを示した。本報では、計測さ れた時刻歴波形から定格風速以下及び以上の風荷重の傾 向を詳細に調べ、ピーク風荷重の発生機構について考察 する。