ヒューマノイドによる発達的一般問題解決と常識の獲得

摘要

認知発達ロボティクス[1] の提唱に代表されるように，ロボットの知能化へ向けた研究が盛hに行われている．具体的には，従来の作り込みによるアプローチからの脱却を目指し，ニューラルネットワークなどの学習原理やインテリジェンス·モデルを組み込むことによる知能発達の実現が検討されてきた（e.g., [2-5]）．しかし，これらの手法はロボットの動作パターンの認識，中間動作の生成，もしくはタスクの切り替えなどを実現しているものの，知能の創発や発達が実現できているとは言い難い．一方で，オペレータと呼ばれる基本動作を組み合わせる（プランニング）ことで，より複雑なタスクに対してロボットが自ら行動系列を導き出すシステムが提案されている[6]．しかし，そのシステムで扱う物体やオペレータは予め定義しなければならず，タスク依存という問題を抱えている．