クラッド一括合成法により作製した2LP モードマルチコアファイバのモード特性

摘要

さらなる通信トラフィックの増大に対処するため，マルチコアファイバ(Multi-Core Fiber : MCF)やフューモード/マルチモードファイバ(Few-Mode / Multi-Mode Fiber :FMF/MMF)を始めとする空間分割多重の分野において数多くの検討が行われている．FMF/MMF を用いた伝送では，受信側でのMIMO(Multiple Input and Multiple Output)等のディジタル信号処理の負荷を下げることが重要である．近年では，楕円コアFMF や，楕円コアFM-MCF を用いることで，縮退しているモード間の実効屈折率差neff を広げ，数km オーダーの短距離伝送でMIMO を使用せずに直接検波する報告がなされている[1, 2]．本稿では，クラッド一括合成(Over-cladding Bundled Rods : OBR)法によって作製した2LP モード4 コアファイバ(2LP4CF)について[3]，コアの楕円化によるLP11モードの特性について検討を行った．