NFVにおけるマルチコアサーバのコア制御機能を用いたリソース割当方式

摘要

現在，ネットワーク機器の配備や運用コストの削減，またCPU リソースを効率的に利用するための技術として，ネットワーク機能を仮想化するNFV (Network FunctionsVirtualization) が注目されている．NFV では，従来の物理ネットワーク機器に対し，データセンターの物理サーバに仮想化ネットワーク機能(VNF; Virtual NetworkFunction) を配置する．このVNF の一例として，仮想化した宅内ネットワーク機能であるvCPE (virtualized CustomerPremises Equipment) が検討されている[1]．vCPEでは，各家庭のネットワーク機能を仮想化するため，利用ユーザ数が増加する．一方で，データセンターの消費電力の増加が懸念されており，消費電力を削減するためにサーバの稼働CPU コア数の制御が行われている．しかしながら，NFV 環境においては，稼働CPU コア数の制御について十分な考慮がされていないため，コア数の増減を十分に行えず，処理時間や要求棄却率が増大する．そこで本研究では，vCPE において，稼働CPU コア数を制御し，稼働サーバ数を最小化することで消費電力を削減しつつ，サービスの処理時間および要求棄却率の低減を目的とする．以下でサーバの処理時間とCPU 負荷を考慮したリソース割当方式を提案する．