大阪市の都心3 区におけるサービス産業の集積特性に関する研究

摘要

大阪市の都心部は産業のグローバル化や製造業の郊外への移転など産業構造の変換と共に本社機能の東京移転によるー極集中化が進んでおり、いわゆるニ重の空洞化といった問題が深刻化している。大阪市では都心部の衰退問題を解決しながら地域を再生するために2008 年から「創造都市戦略」を策定した。創造都市に関わってフロリダ1)は、創造的人々の集まりによって創造産業の集積地か形成し、都市経済の成長の原動カであると主張している。また、創造的な人材の集積の要因として場所の重要性を強調している。このような創造的な人材の集積を考察するためには、創造産業の集積における場所的特性を考察する必要があり、どのような特性を持つ企業が、どのような地域に立地･集積しているのか、都心部の産業特性と立地実態を把握する必要がある。