バリアフリー生活圏構築のための事例研究: 障害がある人の外部生活に関するインタビューを通じて

摘要

障がい者や高齢者など障がいがある人の場合には物理的あるいは社会的にアクセスに制約があるため，その生活圏の構築は健常者に比べて一層重要な意味を持つ。現在散在している利用施設を施設間の連繋性を持つような体系に切り替えるためには現在の住居環境実態を分析する必要がある。本研究では，住居環境のうち，徒歩で主に利用する生活関連施設に対して理論的な考察とバリアフリー生活圏の構築のための主な施設の配置と適正な距離に対する方向を提示することを最終の目的とする。本報においては，著者らのこれまでの研究に引く続き続き，障害がある人が地域生活圏の中，主に徒歩(車いすや自立歩行)で利用する施設の利用状況等を分析し，バリアフリー生活圏構築のための方向性を提示することを目的とする。