都市環境評価に用いるための地上と高層階周囲の外気条件の検討

摘要

地上と上層高度分析より、高度が上昇するほど気温が低くなり真夏日・熱帯夜時間は減少傾向が見られ、上空ほど風速と湿度が増加傾向になることが見られた。しかし夜間の湿度などでは地上と上層高度で分布が異なるなど一致しない場合も見られた。上層高度では、数値モデルの気温・湿度・風向においては実測値とあまり差はなく、数値モデル用いて上層高度の外気条件を検討することは可能ではないかと考えられる。ただし、風速に関してはあまり近似していないことは今後の課題である。最後に、今後対象地域の空調や結露等の建物に対する影響を考慮する場合、他の年や冬季での研究を行う事も必要である。また高層高度の外気を用いた換気を考慮する場合は、今回は考慮しなかった大気汚染物質(NO_X やO_Xも視野に入れた検討も必要であると考えられる。