免震ダンパー接続型付加減衰機構の開発（その１） 開発意図とモデルケーススタディー

摘要

1.シンプルなスイッチ機構を汎用ダンパーに接続し、比較的簡便な過大地震時の付加減衰機構を提案した。2.当該付加減衰機構は、設定によりL2 を超える地震動レベルにのみ作用し、レベルが大きいほど免震層の変形を抑え、上部構造の応答も極端に大きくならないことを示した。続報にて当該装置作動実験の結果を示す。3.告示レベルより相当大きな地震が想定される新築免震建物や、既存免震建物に対する免震層の過大変形対策として特に有効であると考える。4.当該付加減衰機構によって、免震層の変形は確実に抑えられるが、上部構造の応答については、適用ケースの上部構造性状、免震層の減衰構成、地震波特性などによって見極めが必要である。