東北地方太平洋沖地震による吊り天井の耐震性の検証と改修方法に関する研究（その1 鋼製下地材を用いた在来工法天井の被害状況に関するアンケート調査）

摘要

(1) 天井の緒元について総階数および被害階数は、いずれも中低層の建物または中低層階が大半であった。また、室の用途は、ふところ1,500mm 未満では、事務所が最も多く、ふところ1,500mm 以上では不特定多数が利用する室が多かった。天井面積，ふところが大きいほど被害が多くなる傾向を示した。(2) 被害状況について下地材および仕上げ材の落下といった比較的甚大な損傷は、ふところ1,500mm 以上に集中していた。部材の損傷状況は、クリップの脱落やハンガーの開き等の被害が多くみられ、ふところが大きい方が被害が複合して発生する傾向を示した。