プレイス・ブランディング構築に向けた地域資源イベントの評価と課題( その２ ): 企画内容調査とヒアリング調査

摘要

本稿では、プログラム内容の特徴および桑名ほんぱくの課題を把握した。(1) 企画内容調査の結果、プログラム内容はコンテンツを重視したものが多く、比較的安価で蛤などの飲食や連鶴などの制作をおこなうものが多い傾向がみられた。また、クラスター分析から3 タイプを摘出し、タイプA の評価が高いことを把握した。(2) ヒアリング調査の結果、企画者は、相談会の回数が多いと感じており、プログラム作成の一助となる事例を求めていることが明らかとなった。また、主催者は、相談会の回数削減や、S N S での情報発信を積極的に実施していくことが結果として得られた。他方、桑名ほんぱくの担い手やプログラムの選定基準がないことが課題として挙げられた。　以上と前稿より、今後の展望として、Facebook などを有効活用することで、若年層の参加に繋がることが考えられる。また、プログラムの先行事例を整理し、企画者へ提示することで円滑な企画立案が可能であると推察される。他方、桑名ほんぱくを継続していく上で、市職員の人事移動を見据えると、担い手を発掘・育成し、桑名ほんぱく事業を民間へ委託することやプログラムの選定基準の策定が急務であると考えられる。