大規模質問紙データを用いた「はたらく場」としてのオフィス外パブリック空間一般利用実態及びニーズの把握

摘要

今回の大規模質問紙調査の結果から、高頻度利用者は日常的にデスクワークを行うワーカーの約10％であり、さらにその半数は打合せ等の制約的利用や業務以外の利用が主である実態が示唆された。また、業務より業務以外の利用に回答者毎の特徴が現れたことや、PB空間環境について用途毎に特徴的なニーズは少なかったことも併せると、事前の予想に反し、高頻度利用者の中でも一般的な傾向としては、個人の選択による積極的なPB空間の業務利用は限定的であると考えられる。今後、新しいワークスタイル・ワークプレイスへの展開を考えるにあたっては、利用傾向と基礎属性(業種/職種等)を対応付け、より積極的な業務利用層に絞って詳細な意識/行動調査を行うことで、PB空間利用のメリットや利用促進に必要なハード/ソフト両面での支援等を検討したい。