鎌倉における近世・近代の通りとまちなみ描写に関する研究―鎌倉絵図と紀行文を対象として―

摘要

本研究の成果において，現在は閑静な住宅街に面す｢小町大路｣のまちなみ描写が圧倒的に多くみられたことより，近世･近代において代表的な通りとして認識されたと考える。この要因として，『②鎌倉日記』『⑫鎌倉日記』に記された，徒然草の時代より続く活気ある漁師町が，地域住民と旅行者とを結ぶ魅力的なまちなみとして捉えられていたことによるものといえよう。