別府市における地域活動空間としての共同温泉に関する研究

摘要

別府市の共同温泉も全国の共同温泉と同様、住民の高齢化や人口流出により利用者の減少し、それに伴う経営難を抱える共同温泉が増加している。また、運営方式や組合員数の差による共同温泉特有の空間構成・併設施設の差異が生じている。共同温泉の利用は日常的であること、さらに組合員制度や徒歩圏内に立地していることで利用者が限定されていること、地域活動の中心となる公民館が併設されていること等により、地区内の小規模空間は上手く活用され、住民間のより密接な関係構築が行われている。これらは、別府市の共同温泉を地域活動空間として成立させている大きな要因であると考えられる。