不快グレア感度の視野特性高輝度面の位置・大きさ・配列と不快グレア限界との関係

摘要

今日、不快グレア評価は、光源の輝度L、立体角ω、背景輝度L b、ポジション・インデックスからU G R 式によって計算される。ポジション・インデックス（以下PI）とは、中心視でBCD 輝度（まぶしさが不快であると感じ始めるときの輝度）に対する、周辺視のBCD 輝度の比率を示す。　原ら1)、Tashiro ら2) は、LED 光源のような輝度分布が不均一な光源の方が均一な光源よりも不快グレア評価が高いことを報告している。均一輝度分布光源に対するグレア評価を予測するUGR 式によるLED 露出光源の評価は困難と考えられる。L E D 露出光源など光源面の不均一さを指標として、実験結果に基づいたUGR 式の補正が試みられているが、UGR 式による不快グレア評価の予測法の根本的な問題を精査し、予測法自体を見直す取組みが必要と考えられる。UG R 法の問題は適用可能な光源の大きさが限定されることにあるが、その原因は、視線からの高輝度面の位置の不快グレアに及ぼす影響を反映するP I が、限られた大きさと形状の発光面を対象として導出されていることにあると考えられる。