レーザー転写パターニング技術の新展開：ナノ粒子から機能性薄膜まで

摘要

材料表面は、機能性・耐性・意匠性を大きく左右するため、表面機能化に資するパターニングやコーティング技術は産業において重要な位置を占める。3Dプリンター等の産業導入により、複雑形状部品も作製でき多品種少量生産が進む昨今、複雑形状表面を含め表面高機能化手法として、レーザーパターニング・コーティング技術は益々注目されている[1]。その様な技術の一つとして、本講演ではレーザー転写をベースとしたパターニング技術の最新動向について紹介する。レーザー転写は、レーザーパルスを物質（原料）に照射し、瞬間的に加熱蒸発（アブレーション）させることで生じる高温高圧場を駆使して、“物質を移す”手法である[1-8]。その特長は、真空・溶剤フリー、生体物質にも適用でき、最近では3Dプリンターへの応用[5]も期待されている。