フラーレン誘導体を電子輸送層に用いた逆構造型べ口ブスカイト太陽電池の作製と特性評価 Ⅱ

摘要

ぺロブスカイト太陽電池は現在22%を超える高いエネルギー変換効率が報告され、更なる高効率化、耐久性の向上等、実用化に向けた研究が活発に行われている。通常のメソポーラス構造を 有するぺロブスカイト太陽電池では酸化チタン等の金属酸化物層の成膜に高温処理を必要とするため、フレキシブル太陽電池等への応用には適していない。そこで、低温で薄膜形成が可能であ る逆構造型ぺロブスカイト太陽電池の研究が注目されている。逆構造型ぺロブスカイト太陽電池 の電子輸送層にはフラーレン誘導体[6,6トPhenyl-Csi-Butync Acid Methyl Ester(PCBM)が広く用いられているが、ァニール処理によりPCBM薄膜の凝集が起こり、太陽電池特性に負の影響を及ぼ すと考えられている（1—3)。そのため、100℃程度のァニール処理に対する高い形態安定性を持つ薄 膜を形成するフラーレン誘導体の開発が重要な課題となっている（4)。