シリカガラスの無共溶媒ゾル-ゲル合成と高効率紫外蛍光体への応用

摘要

シリカガラスの液相合成法の一種であるゾル-ゲル法では、熔融状態を経ずに比較的低温(～1300℃)でガラス化できる、熔融状態では分解するような準安定構造をガラス中に凍結しうるなどの特徴がある。しかし、中間体であるゲルは乾燥中に亀裂が入リやすく、乾燥にも時間を要するうえ、共溶媒（アルコール)、乾燥制御剤、高分子など、しばしば多くの試薬を必要とするため、ゾル-ゲル法によるシリカガラスの合成は近年あまリ注目されていなかった。本講演では、我々の開発した、ケィ素アルコキシドと水という必須原料から乾燥しやすい多孔質ゲルが合成できる無共溶媒ゾル-ゲル法と、この手法をベースとした高効率紫外蛍光体について発表する。