複数ランプが並走する道路用開削トンネルの設計

摘要

近年，都市部の高速道路路線は，用地の制約から地下トンネル形式や半地下形式を採用することが多く，その場合にはインターチェンジやジャンクションの分合流部も地下で構築する必要があり，高度な施工技術を要する．また，この分合流部近傍では複数のランプトンネルが近接して並走することとなるため，各構造物を効率的に施工するためには，適切な構造形式を選定する必要がある．本稿では，並走する複数の道路カルバートに対して，大断面の多連多層カルバート形式を採用することで，止水性能やひび割れ抵抗性能等の要求性能を確保しつつ施工コストを縮減して，構造計画上，維持管理上の合理化を図った事例について報告する．