窯業と宗族文化の関係性からみた中国陝西省堯頭村の文化的景観に関する研究

摘要

近年中国では、集落が急速に消滅している状況に対rnし、歴史的町並み、建造物等の有形文化財や無形文化財rnの要素を保護対象とした制度が全国で展開されてきた。rnそれに加えて、地域特有の風土や生活と生業によって形rn成される文化的景観も重要であると考える。rn　本研究の対象地である中国陝西省堯頭村では、黄土高rn原注1）の自然環境に基づいて発展してきた生業・生活にrnよって独特の文化的景観が形成された。窯業を伝統的生rn業とする堯頭村では、その作業が宗族という同じ姓の父rn系血縁集団による分業制によって行われてきたという特rn徴は、文化的景観の成り立ちに対しても重要な影響を与rnえている。また、既往研究として、堯頭村に対する集落rnの空間構成に着目した研究があるが、伝統的生業からみrnた作業工程と宗族との関係及びそれらを関連する景観特rn性は言及されていない。本研究は、文献調査、ヒアリンrnグ調査、実地調査を通し、１）堯頭村における産業の状rn況と窯業の発展過程を整理する。２）窯業の関連構成要rn素を抽出し、その分布の特徴を明らかにし、伝統的な作rn陶工程との関係を明らかにする。３）窯業の構成要素のrn分布や作陶工程に深く関係している地域特有の宗族文化rnを明らかにし、生業や地域の景観との関係を考察する。