女性性腺機能低下症

摘要

原発性性腺機能低下症例では，染色常や第2次性徴が欠如することが多い.原発性無月経(満18歳を過ぎても月経発来を認めない)では，外性器の異常，子宮の有無を確認することが重要である.続発性性腺機能低下では，身体的特徴はあまり著明ではなく，無月経，不妊を主訴とすることが多く，体重減少に留意する.ホルモン補充療法(Kaufmann療法)や不妊治療が必要であり，早めに婦人科医に相談することが望ましい.女性性腺機能低下症は卵巣機能低下に起因する種々の症状を呈する疾患の総称であり，第2次性徴(乳房発育，陰毛発育，初経)を認めない原発性性腺機能低下症と，第2次性徴発来後，卵巣機能が低下する続発性性腺機能低下症に大別される.