中枢型睡眠時無呼吸

摘要

睡眠，特にnon-REM睡眠では，呼吸は動脈血炭酸ガス分圧に依存している. 中枢型無呼吸の出現には,低炭酸ガス血症性無呼吸閾値が重要で，化学感受性や呼吸出力が影響する.睡眠が不安定であると，覚醒とともに一過性の過換気を生じ，中枢型無呼吸が生じやすくなる.呼吸は頸動脈小体や延髄などの化学受容器， 肺内受容体，呼吸筋求心神経を含む多数の化学的，機械的フィードバックによって制御されている.それらにより動脈血の酸素と炭酸ガス（C0_2）を一定範囲のレベルに維持し，1回換気量や呼吸数を最低限の仕事量になるように調整している.