機能性胃腸症の消化管運動機能改善薬を用いた治療

摘要

機能性胃腸症は，その病因が多岐にわたると考えられ ている。このため多種の治療が行われており，Helicobacter pyloriの除菌治療や胃酸分泌抑制療法が一 部の例で有効であることが報告されている。消化管の 運動を亢進させる消化管運動機能改善薬の効果につし、 ては評価に耐える臨床データがなかなか得られなかつ た。最近，アセチルコリンエステラーゼとムスカリン Mi.2受容体に作用する新しい消化管運動機能改善薬であ るアコチアミドが機能性胃腸症患者の食後の胃もたれ や腹部膨満症状に有用であることを示す臨床データが 蓄積しつつある。