両側顔面神経麻痺を呈した小児Guillain-Barre症候群の一例

摘要

顔面神経麻痺はその多くがー側性であり、両側同時性に顔 面神経麻痺をきたすことは稀である。両側同時性顔面神経麻痺の一つとして、Guillain-Barre症候群が挙げられる。Guillain -Barrも症候群は、四肢の弛緩性麻痺を主徴とするが、筋力低 下を伴わず両側顔面神経麻痺を主症状とするGuillain-Barrも 症候群の亜型も稀ながら存在する。今回我々は、Guillain-Barre症候群の亜型であるFacial diplegia with paresthesiaの臨床像を呈した小児の一例を経 験したので若干の文献的考察を含め報告する。