ポストコロナでの次世代の“クルマ”を考える: 日本の製造業はどう取り組むべきか

摘要

本稿は本話2021年3月号の特別レポート「コロナ禍での世界自動車産業の動き」の続編である。前稿以降の話題の一つは、本田技研工業（ホンダ）が市販車として世界初となるレベル3自動運転車「レジェンド」を発売したことである。ホンダのレジェンドは、2020年11月に国土交通省からレベル3自動運転車の形式認証を受けており、2021年3月5日から、価格1,100万円、100台限定でリース販売を開始した。レベル3は特定条件下の自動運転であり、高速道路などではシステムが運転し、運転継続が難しいときは人間が対応する。ホンダのレジェンドは、高速道路の渋滞で時速30km以下の走行時に人に代わりシステムが運転を担い、時速50kmまで自動運転機能が作動する。運転手は座席にいる必要があるが、システム作動中は視線を前方から外して映像などを視聴してもよい。システム作動中の事故はシステム側の責任となる。