板鍛造によるボス付きカップの成形法の開発

摘要

板鍛造の初期段階では、板成形で用いる絞りやしごきを用いて製品の大まかな形状を成形し、最終段階では冷間鍛造で用いられる据込み加工などを用い、寸法精度の高い部分の成形が行われる。板鍛造では成形荷重が高くなるため、冷間鍛造で用いられる据込みや押出しなどの成形だけでは比較的薄い部品を成形することは困難である。そのほか、板鍛造では工程数の削減、加圧面積の大きい部品の成形荷重の低減、素材厚さからの増肉が主な課題である。本開発では、これまで熱間鍛造後の総削りやカップと円筒部品の接合により製造されていた部品の歩留まり向上と接合工程の省略を目指した。本稿では、板鍛造によってボス部とカップ部の一体化成形を実現した事例を幸艮告するとともに、複動成形を用いた工程短縮事例についても報告する。