タスク最適化とステイフネスの選択

摘要

本報告では，運動中の筋活性度を変化させ，腕のインピーダンスと課題のパフォーマンスとの関係を調査した．被験者に単関節二点間平面運動を行ってもらい，その軌道と表面筋電信号（EMG）を測定し，同時活性化の指標であるステイフネスを表面筋電信号より計算した．目標円を小さくして精度を求めたとき，ステイフネスの上昇が見られた．また，ステイフネスを3段階に調節したとき，EMG，トルク，軌道のばらつきは腕の同時活性化によって増加傾向が確認された．しかし終端位置の誤差は増加傾向は示さなかった．これらのばらつきの増加は運動信号の増加に依存して神経信号のノイズが増加したと考えられる．その中で終端位置の誤差が増加していないことは，インピーダンスの増加がノイズの最終位置精度への影響を抑えていることを示唆している．