新潟大学理化学研 肥満が歯周病を悪化マウスの実験で解明

摘要

新潟大学と理化学研究所は、肥満が歯周病を悪化させる仕組みを解明した。研究では、高脂肪食と普通食を夫々給餌して、肥満になったマウスと通常に発育したマウスの糞便をあらかじめ抗生物質を投与して腸内細菌をほとんどなくしたマウスに移植した。移植マウスをさらに2群に分けて人為的に歯周炎を誘発したマウスとそうでないマウスに分けた。その結果、肥満マウスの糞便を移植した場合、普通マウスの糞便を移植した場合と比較して歯周炎が重症化することが分かった。両者の違いは、移植した翼便だけであるため、歯周病重症度の違いは腸内細菌にあることが推測され、解析の結果、移植した糞の由来により移植後の腸内細菌叢(腸内フローラ)が異なることが分かった。