リンパ節の取り扱い外科療法(論文レビュー)

摘要

犬の肥満細胞腫においてリンパ節を外科的に摘出する目的は2つ挙げられる。一つ目は"診断を目的として"，2つ目は "治療を目的として"である。診断の観点からはリンパ節転移 の有無を病理学的に把握するために行われる。犬の肥満細胞 腫では，リンパ節転移は予後不良因子の1つであり，転移の有 無を把握して正確に病期分類（ステージング)することは重要 である。そして病理組織学的所見およびステージ分類を行う ことは治療法の決定や予後を予測するのに役立つ。正常なサ ィズゃ触知できないリンパ節を病理学的に評価すると約半数 で顕微鏡的転移しているため，診断目的のリンパ節摘出を推 奨する報告もある。