急性網膜壊死の手術時期と方法について教えてください

摘要

急性網膜壊死では網膜剝離を高率に発症し,手術が必要になることが多い 早期診断が重要であり,PCR検査によるHSVやVZVの検討が有用である急性網膜壊死の硝子体手術では光凝固とシリコーンオイルタンポナーデが有効である. 急性網膜壊死は，片眼性に動脈炎が急速に進行し網膜壊死と網膜剝離をきたす疾患として,わが国のUrayama らが初めて報告した疾患である.その後，単純ヘルペスウィルス(herpes simplex virus : HSV)-1, HSV-2, 水痘帯状疱疹ウィルス(varicella zoster virus : VZV) が病態に関与することがわかってきた. 病状の進行が早く，早期の治療を必要とする疾患である.高率に網膜剝離を発症することから,網膜硝子体手術を必要とすることも多く,その手術のタイミングの見きわめは重要である.