アナログ信号を計測する－周波数成分テスタを製作しながら学ぶ

摘要

FFTアナライザは，信号中の周波数成分の分布を解析してくれる，電子回路設計者にとって手元に置いておきたい計測器の一つです．ディジタル·オシロスコープにもFFT機能を搭載するものが増えていますが，テスタのように個人が気軽に利用できるにはほど遠い状況です．そこで，個人が手元に置ける簡易計測器を製作してみました．FFTの計算には，比較的大きな計算能力が必要です．78K0Rマイコンで現実的な時間内で完了させようとすると，非常に低速な信号しか扱えなくなります．特定の周波数成分の強さだけでも分かると便利なことがあるので，単一周波数成分の振幅を計算して液晶画面に表示する「周波数成分テスタ」としました．